最終更新日 2024年11月1日 by arketcro
●医学部受験の実態とは
大学の医学部受験に関して、ニュースで女子生徒と浪人生を不利に扱った事件が報道されました。某大学では、2017年と2018年の医学部入試で、1次試験と2次試験の合格ラインに達していた受験生165人を不合格にした事実を発表しています。
165人中女子は121人存在したと考えて間違いありません。具体的には、1次試験は記述とマークシートで解答する一般A方式となり、約600人が合格しています。成績順201位以下について、浪人生や女子のみ順位に従い段階的な基準を設け不合格としています。
結果2017年は52人中女子は32人、2018年は65人中女子42人が本来受験できた2次試験に進むことができませんでした。また、面接と小論文で問う2次試験においては、大学入試センター試験利用方式等4方式で、1次試験の順位にかかわらず女子の合格ラインを男子より0・5点高く設定されていたことが判明しています。
結果、2017年には24人、2018年には23人の女子が不合格になったと考えてよいです。2018年には浪人している男子1人も不合格となりました。2次で不合格とされた48人に対しては全員追加合格となり、1次で不合格とされた117人には検定料を返還する処置がとられています。
不適切な入試については、遅くとも2008年から運用されていたことも判明しています。某大学だけではなく、他大学でも浪人生や女子生徒について不適切な入試が行われていたことが報告されました。
●女子学生について不適切な入試が行われた理由
医学部受験に関しては、女子生徒について不適切な入試が行われていたことは周知の事実であり、予備校等では既に生徒に伝えられていた事実があります。(医学部受験について詳しくはこちらへ⇨富士学院)
女性が働くことが当たり前の時代となりつつありますが、以前は女性は働くより家庭で家事を行うことが当たり前と認識されていました。女性が社会で活躍することが難しかった社会情勢が反映され、不適切な入試に繋がってしまったのかもしれません。
女性医師は不満を感じているのではないか、と考える方が多いのではないでしょうか。不満を感じている方もおられますが、ある程度理解してる女性医師も存在します。
女性と男性には違いがあり、女性は結婚した後出産を希望される方も多いです。出産を行うにはある程度仕事を休む必要があると考えて間違いありません。仕事を休む場合他の医師が変わりに仕事を行う必要があります。
女性が社会で働くことをよしとしなかった時代では、代わりに仕事を行う体制が整っていませんでした。女性が仕事を持つことを推奨されている現在でも、出産の際女性が安心して休むことができる体制が整っているとは言い難いのではないでしょうか。
女性が結婚し医師の仕事を退職することが当たり前だった時代、働き方を考えると女性が不利な立場で入試を受けなければならないことは、ある程度受け入れざるを得なかったのかもしれません。
●女性医師より男性医師の数を増やす重要性とは
医学部に入学し国家試験を受け合格した後、初期臨床研修が始まりますが、内科や選択必修も含めた主要な科で学ぶことになります。その中で自分の専門を決めることになると考えて間違いありません。
外科を選ぶ女性医師も存在しますが、外科を選ぶ場合知識だけではなく体力も必要になります。女性と男性には違いがあり、体格に関しては圧倒的に男性の方が大きいです。体力に関しても男性のほうが優れているかもしれません。
長時間にわたる外科手術と行う場合、体力は必ず必要となります。体格の良い男性の患者をベッドに移動させる場合もあるかもしれません。また、症状によっては男性患者が我を忘れ暴れてしまう可能性もあり、女性医師ではフォローしきれない可能性もあります。
女性医師のほうが男性医師よりも数が多いと、ベッドに移動させる場合や暴れている男性の患者をフォローできない可能性もあります。現実的なことを考えると、女性医師よりも男性医師を増やすことが必要であることを実感する女性医師も存在すると考えて間違いありません。
テレビで活躍されている某女性医師は、客観的に考えて女性医師より男性医師の数を増やす重要性はある程度は理解できると述べています。女性が働くことが当たり前となった時代、女性医師が活躍する環境をどのように整えていくか考える必要があるのかもしれません。
医療の現場において、スムーズに治療を行うには女性医師と男性医師の数は平等でよいのか、ある程度差をつけるべきなのか、国自体で方針を定める必要があるのではないでしょうか。
女性医師が男性医師よりも多く存在することになるのであれば、体力的な面で女性医師が対処することが難しい場合に備えて、フォロー体制を整えておく必要があります。
また、女性医師が出産を行う際も、どのようにフォローしていくか体制を整える必要があります。不適切な入試は改善する必要がありますが、不適切な入試により現在の医療の現場について考えるよい機会となったのではないでしょうか。新しい医療体制を整える必要があると考えて間違いありません。